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マーケティングファネルは古い?BtoBのビジネスで信頼関係を築くプロセスをわかりやすく解説!【用語解説など】

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マーケティングファネルは古い?BtoBのビジネスで信頼関係を築くプロセスをわかりやすく解説!【用語解説など】

よく「古い」「時代遅れ」と言われがちな、マーケティングファネル。しかしBtoBのビジネスでは、未だ健在です。

この記事では、今さら聞けない「マーケティングファネル」について、定義や意味、重要性など詳細を簡単にわかりやすくご説明します。この機会に改めてご確認ください。

マーケティングファネルとは?定義や意味をわかりやすく解説!

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マーケティングファネル(Marketing Funnel)とは、マーケティングおよびセールスの過程において、消費者が製品やサービスの存在を知った時点から購入に至るまでのステップを視覚的に表現したモデルのことです。

「ファネル」とは英語で「漏斗」を意味し、大量の情報やデータが上から下へと集まり、最後に絞り込まれるプロセスを図的にイメージしています。

マーケティングファネルの概念は、潜在的な顧客を段階を追って効果的に誘導し、最終的に購入へと促す戦略や戦術を策定するために用いられています。

カスタマージャーニーとの違いは?

https://webtan.impress.co.jp/e/2014/03/24/16722

マーケティングファネルは、カスタマージャーニーと同様、顧客の購買プロセスを理解しマーケティング戦略を設定するための重要な概念ですが、その手法は異なります。

カスタマージャーニーは消費者の視点で顧客体験を分析し、企業に対する感情や意見を包括的に考えながら、様々な状況でニーズに応えることを目的としています。

一方のマーケティングファネルは、企業の視点で段階的に顧客行動を追跡し、購入を喚起することを目的としています。

マーケティングファネルの段階と解説

それでは、マーケティングファネルの段階について具体的に解説していきましょう。

https://pixabay.com/ja/

【段階1】認知(Attention)

まずは、消費者が企業の製品やサービスの存在について初めて知る「認知」の段階から始まります。販売するモノやコトの特長や価値をアピールし、消費者に認識してもらう段階です。

さまざまな媒体での広告やプロモーション実施、キャンペーン展開、SNSの投稿、ブログ発信、Webサイトのコンテンツ改善やSEO対策などを通じて、ターゲット市場における露出度・知名度・認知度を高めていきます。

【段階2】興味・関心(Interest)

次に、「興味・関心」の段階に移ります。製品やサービスについて「認知」した消費者が、それに対して興味を抱き、詳細な情報を求める2番目の段階です。

この段階では、わかりやすく有意義な情報提供がポイントです。商品・サービスの魅力を伝えるコンテンツの提供や無料資料の配布、読み応えあるニュースレターの配信、好奇心をそそるデモンストレーションの実施などのマーケティング活動により、引き続き関心を持ってもらうことが肝心です。

【段階3】比較・検討(Desire)

「認知」「興味・関心」の段階を経た消費者は、「比較・検討」し始めます。これは、購入の希望が高まる重要なタイミングです。

このフェーズでは、ブランドや製品のメリットを強調し、購入意欲を高めて意思決定を後押しする必要があります。他製品との比較ガイドや利用方法の実演、問い合わせ・質問へのスムーズな回答、試用品の提供などを行い、企業と商品に対する信頼を高めるマーケティング活動が効果を発揮します。

【段階4】行動・購入(Action)

ここまでたどり着いた顧客が、その製品やサービスを実際に「購入」するという最終的な「行動」を取る段階です。マーケティングファネルの中でも特に重要なフェーズと言えます。

購入手続きをスムーズにし、注文と支払いのプロセスを簡素化することが大切です。価格情報を明確に表示し、割引クーポンの配布やセールの実施、多様な支払い手段の提供などによって、顧客の購入行動を促しましょう。

マーケティングファネルの考えは古い?「時代遅れ」と言われる理由

近年、このマーケティングファネルの概念は「時代遅れ」と言われることがあります。その理由を解説しましょう。

消費行動の多様化

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以前は一方向の線形で捉えられていた消費者行動。しかし現代の消費者は複雑で非線形な行程を経て購入に至ることが多く、「検討」と「購入」の段階を往復するケースが多々あります。

インターネットとSNSの普及により「認知」~「比較・検討」の行動が多様化し、複数のチャネルで情報を入手する人が増えたため、ファネルの図式に当てはめることが難しくなってきたのです。

BtoBのビジネスでは、今も健在

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個人の消費行動では当てはまらなくなったマーケティングファネルですが、企業間取引=Business to Businessの分野では今も健在です。企業同士が高額な製品を売買し長期的な信頼関係を築くためには、各プロセスを段階的に分解し理解することが有益だからです。

ファネルごとに戦略を評価・改善して適切なアプローチを実施することで、競争力を維持し、ビジネスを成功に導けるでしょう。

マーケティングファネルを活用するメリット

最後に、マーケティングファネルを活用するメリットをまとめました。ご参考ください。

【メリット①】顧客の離脱段階がわかり、改善ができる

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顧客の離脱段階が分かれば、その理由を分析し、改善策を実施して、流失を減少させることが可能です。

例えば、購入段階で離脱する人が多く見られる場合は、支払い方法をシンプルにする・価格表示を明確にするなどの対策を講じると良いでしょう。

【メリット②】それぞれの段階で施策を打てる

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また、段階ごとに必要な施策を打てるのも利点です。各フェーズに特化した適切なアプローチをカスタマイズできるのです。異なる段階に位置する顧客には個々のニーズに見合う対応が必要なため、これは非常に重要なポイントです。

例えば、興味段階では使い方動画を配信する、比較段階では質問に迅速に返信するなどの対策が考えられます。

【メリット③】効率よくCVRを高めることができる

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さらに、CVR=コンバージョン率を効率的に高められるのも利点です。潜在的な顧客が多い段階を見極め、最も高いコンバージョン率を望めるフェーズに焦点を当てられるためです。

また、段階ごとに必要な施策を実施することで、マーケティングにかかる費用や人材、時間を適切に配分し、無駄を省くことも可能です。

マーケティングファネルの重要性

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マーケティングファネルは、潜在顧客を特定・育成し、購入につなげる戦略策定に欠かせません。顧客行動が複雑化し、個別対応が求められる今こそ、購買プロセスを一度明確に整理し、段階別にデータを収集・分析することが大事なのです。

問題点を的確に見極めることで、消費者のニーズに合わせた戦略を適切に展開し、データに基づいてマーケティング活動を行うことが可能になります。同時にコストの削減や時間と労力の最適化、コンバージョン率の向上も望めます。

市場における競争力の維持とビジネスの成長のため、現代においても、マーケティングファネルの重要性を再確認できます。

まとめ

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これからのBtoBビジネスにも有益なマーケティングファネルの概念。貴社の戦略策定にもお役立てください。

監修者

佐々木 拓弥

ゲンダイエージェンシー株式会社 営業企画開発部 部長

1993年生まれ。2015年当社入社。さいたま営業所を皮切りに2拠点の総合営業職を経験したのち、優れたマネジメントスキルを評価され、本社営業企画開発部に転ずる。2024年、営業企画開発部長に就任(現任)。
当社ゲンダイエージェンシー株式会社において革新的取り組みであったインサイドセールス体制の構築と拡大・強化を推進するキーマンとして活躍し、現在はデジタル系商材の開発・拡販のマネジメントも担当している。
座右の銘は「志低ければ、怠惰に流れる」。松下幸之助が残したこの言葉は、彼のマーケティング活動やマネジメントの指針となっているこのこと。
社内外のマーケティング系セミナー/ウェビナーでのスピーカー実績も多く、その豊富な経験と知識を活かし多方面に活躍中。

執筆者

AdSELL編集部

「広告主と媒体社をつなげるメディアポータルサイト~AdSELL」の企画段階から参画し、サービス立ち上げメンバーを中心に、コンテンツ担当セクションを組織しています。
私たちが目指すのは、日本全国のビジネスパーソンに役立つ、マーケティングのノウハウや情報、事例をわかりやすく紹介すること。具体的な事例を交えて情報を提供し、読者様がすぐに実践できるような生きた情報をお届けします。読者様の「とは?」「なぜ?」という疑問に対する答えを、タイムリーに発信することを心がけています。

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