看板広告は、街中のあらゆる場所で見かけます。毎日見かける看板なら、知らず知らずのうちに内容が頭に入っていることも少なくありません。
屋上やビルの壁の巨大広告から店先のスタンド看板まで、一言で「看板広告」といってもその種類は多様です。看板広告にはどのような特徴があるのか、メリットだけでなくデメリットもお伝えして分かりやすく解説します。
目次
看板広告とは?意味と特徴を解説!
看板広告とは、屋外に広告物を設置して会社や店舗、商品をアピールする方法です。看板が視界に入る範囲にいる不特定多数の人に向けて情報を発信し、認知度を底上げするのに役立ちます。
長期間継続して広告を出し続けるのが前提で、通勤や通学で毎日通る人に対する宣伝効果は特に高いです。紙のチラシやフリーペーパーの広告は捨てられれば終わりですが、看板広告はいつでも目にとまります。
看板広告と一言で言っても、設置場所や大きさ、素材などはさまざま。同じ場所に看板広告を出すにしても、歩行者と車、電車に乗っている人からの見え方はそれぞれ全く違います。
看板広告の種類
看板広告は、主に設置場所の違いで6種類に分けられます。
- 壁面看板
- 屋上看板
- 突き出し看板
- スタンド看板
- 建植看板
- 電柱広告
ビルの壁面看板や屋上看板は、遠くからでも視認できるほど大きく分かりやすい内容なのが一般的です。突き出し看板やスタンド看板、電柱広告は歩行者向けで地域性が高い傾向にあります。
建埋看板は、看板広告といえばこれを思い浮かべる人が多いはず。どれもすでにある看板や場所への設置なら、初期費用が抑えられます。
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
壁面看板
壁面看板とは、店舗やビルの壁面に設置する看板広告を指します。ビルの大きな壁面全体を使ったものから歩行者が視認できる小さいポスターサイズまでさまざまです。
最もシンプルなのは、壁面にパネルを取り付けただけのタイプ。すでにある壁面を利用するため、初期費用が抑えられます。近年は、より目線を引くLEDビジョン(ディスプレイ)を見かける機会が多くなりました。
屋上看板
屋上看板はビルの屋上に設置されているケースが多く、主に車や電車に乗っている人に対して広告効果を発揮します。会社や店舗の場所を知らせる目印的存在と、広告目的の2種類です。
屋上看板は、遠くからでも見えるほど面積が大きく視認できる範囲が広いことが特徴。広告目的で掲出する場合、大きさに比例して広告料も高くなる傾向があります。
突き出し看板
突き出し看板とは、建物から垂直に突き出して掲出された看板のことです。商店街や繁華街など、多くの店舗が立ち並ぶ通りでよく見かけます。
突き出し看板の主な目的は、店舗や会社の場所を示すこと。目印代わりにもなり、突き出し看板を出すことで誘客も期待できます。その建物に入っている店舗の店名や商品の広告を載せるのが一般的です。
スタンド看板
スタンド看板とは、地面や壁面に固定せず移動可能な置き型の看板です。例えば、飲食店の入り口近くで新メニューの宣伝を出したり、ランチセットのセット内容や料金をアピールしているのはよく見かけます。
他の看板広告よりも設置費用がかからず、工事も不要であることが大きな特徴。主に道を歩く人に対して広告をアピールします。広告内容を更新しやすく、メンテナンス費用もほとんどかからないなど手軽さが魅力的です。
建植看板(自立看板・野建看板)
建植看板とは、土台にコンクリートの基礎などがある自立した看板です。コンビニやファミリーレストランでは、背が高い自立看板を店舗の目印にして来店を誘導しています。
野建看板は、主にロードサイドでよく見かける広告です。車や歩行者をターゲットとしており、屋上看板と同様にひと目で分かりやすい内容が記載されています。
電柱広告
電柱広告には、歩行者の目線の高さにある「巻付広告(巻看板)」と高い位置に設置する「突出広告(袖看板)」の2種類があります。電柱は道路沿いに等間隔で設置されているため、店舗への道案内の役割も持たせられるのが大きな特徴です。
地域性が高く、より効果的な場所に広告を設置できるのもポイント。人の出入りが多いショッピングセンター近くなら幅広く認知され、学校近くに塾の広告を設置すればピンポイントでターゲット層にアピールできるはずでしょう。
看板広告のメリット
広告看板のメリットは、地域の人に繰り返し見てもらえることで認知度を上げやすい点にあります。3つの項目に分け、より具体的なメリットについて確認しましょう。
【メリット①】エリアのターゲティングができる
どの種類の看板広告も、見えるエリアは決まっているため地域性を活かしたターゲティングがしやすいことがメリットです。看板広告は基本的に場所を頻繁に変えられず、おのずと宣伝できるエリアも限られます。
看板が目につく場所の特性や傾向を知り、広告との相性をよく考慮しましょう。そのエリアに来るのは若い世代かシニア世代か、地元に住む人か外のエリアから来る人なのかなど、集まりやすい属性により広告効果が異なります。
【メリット②】繰り返し見てもらえる
通勤や通学、日常の買い物途中にある看板広告は、毎日意識しなくても目に入ってきます。繰り返し見てもらえるため、興味のないジャンルでも無意識のうちに広告内容を覚えてもらえることは大きなメリットでしょう。
覚えてもらえるだけでなく、身近にある広告には親近感を覚えるのもポイント。企業イメージをアップさせるだけでなく、いざ商品やサービスが必要になったときには購入につながりやすいです。
【メリット③】不特定多数の目に入り、印象に残りやすい
大きく人の目に触れやすい立地の看板は、老若男女を問わず不特定多数の人の目へ入ります。毎日視界に入ってくる広告は印象に残りやすく、企業名だけでなく店舗の場所やブランドイメージを定着させることも可能。
紙媒体の広告はすぐに捨てられて定着しきらず、Webやテレビの広告は他に埋もれて印象に残りにくいことも。初期費用と広告枠の支払いだけで印象に残る宣伝を続けられるのは、看板広告ならではの特長といえます。
看板広告のデメリット
看板広告には、メリットだけでなくデメリットもあります。宣伝したい内容によっては不向きなケースもあるため、デメリットを把握して広告との相性をしっかり見極めましょう。
【デメリット①】情報の詳細を伝えられない
看板広告は視認性の良さが重要で、視界に入っている時間もそう長くはありません。情報を簡潔に分かりやすく伝えるだけでなく、インパクトも必要です。
細かい文字で詳細を伝えても内容を認識できず、読むのか面倒な広告との印象しか残らず逆効果です。詳しい内容を伝えたい場合は、看板広告には向きません。
【デメリット②】広告効果が出るまで時間がかかる
看板広告は徐々に認知してもらう手法のため、効果が出るまで時間がかかることがあります。また、仮に効果があったとしても、どれほどの広告効果があるのか計るのは困難です。
すぐにでも知名度や認知度、集客力を上げたいなら他の方法も組み合わせる必要があります。看板広告だけでなく、フリーペーパーやチラシなど紙媒体へも広告を掲載するなど他の方法も併せて相乗効果を狙いましょう。
【デメリット③】看板の内容をすぐに変更できない
看板広告は長期掲載が前提のため、内容をすぐに変更できません。ニュース性や鮮度の高さが重要な内容の広告では、最初はよくても広告期間の後半は無駄に広告枠の支払いを続けるだけになります。
更新頻度が高い情報は、旧来からの看板広告ではなくデジタルサイネージを利用した広告なら相性がいい可能性もあります。初期費用は一般的な看板広告よりも高額な傾向なので、他の方法ともしっかり比較しましょう。
効果的な看板広告のポイント
狙った効果が得られる看板広告を設置するには、場所と長期視点が重要です。ぞれぞれのポイントについて、より詳しく解説します。
1.看板を設置する場所を厳選して決定する
看板の設置場所は、不特定多数の人の目に付くことだけを重視しては十分な費用対効果が得られません。地域性が重要な広告なら、エリアを限定して人の目に付きやすい場所を選ぶのが大事です。
ターゲット層がどこに集まりやすいか、どこなら印象に残りやすいかを分析して看板広告の種類や打ち出し方を考えましょう。設置場所を厳選することが、効率よく宣伝効果を得ることにつながります。
2.長期的な視点で広告効果を判断する
看板広告は、繰り返し視界に入ることで見た人の頭の中に印象が残り、効果を発揮します。初期費用をかけて看板広告を設置してもすぐに効果を得られないため、長期的な視点が必要です。
短期で成果を出すことにこだわらず、定期的に他の媒体でも広告を出稿して看板広告の効果を判断しましょう。
まとめ
看板広告は多くの人の目に触れて大きな宣伝効果を生み出します。効果的に広告を打ち出せる立地や看板の種類を分析し、メリットを最大限生かしましょう。