近年注目されている「リッチメディア広告」をご存じですか?
この記事では、リッチメディア広告についての意味や特徴、活用法、種類や便利なツールについて、簡単にわかりやすく解説しています。
目次
リッチメディア広告とは?意味と特徴を解説!
リッチメディア広告(Rich Media Advertising)とは、文字や静止画から成る従来の形式とは異なり、豊かな視覚的要素や双方向型の対話機能を多数含むデジタル形式の広告のことで、主にWebメディア、モバイルアプリ、SNSメディア上で展開されています。
ユーザーの興味関心を引いて、露出度の向上と販売促進を図ります。広告主が商品やサービスを効果的にアピールする、これからのデジタル広告キャンペーンの成功に不可欠な手段です。
リッチメディア広告は、どのように運用・活用すべき?
リッチメディア広告は、消費者の注目を集め、エンゲージメントを促す強力なツールです。
特にビジュアル要素を強調する商材との相性がいいでしょう。例えば、ファッション・コスメ商品、旅行会社・ホテル・航空会社などの観光商材、飲食産業のサービスや食品メーカーの商品を広告するのに最適です。また、映画やテレビ番組、音楽、イベントなどのエンターテインメントの告知、教材や通信講座の紹介などにも適しています。
リッチメディア広告のメリット・効果
それでは、リッチメディア広告のメリット・効果を具体的にご説明します。
【メリット・効果①】動画により情報量を多く入れ込める
第一に、動画により視覚的情報を盛り込んだ魅力的なコンテンツを届けられる点です。リッチメディア広告は、映像と音声を組み合わせて、商品やサービスの特長や効果をわかりやすく伝えられるのです。また、製品の使用方法や機能をデモンストレーションすることも可能です。
多くの情報を効果的に伝えることで、閲覧者の関心を喚起できるでしょう。
【メリット・効果②】動きがあるため目立つ
第二に、動画やアニメーションはもちろん、インタラクティブな双方向型のアクションボタンといった「動き」がある要素を組み込めるのも特徴です。
動きのある広告は、視覚的なインパクトが強く露出度も高まります。テキストや画像だけの静的な広告と比べて目立つため、SNSでシェアされる確率も上がり、広告のリーチ拡大につながります。
【メリット・効果③】認知度向上・ブランディングに効果的
動画やインタラクティブな要素を駆使できるリッチメディア広告は、企業メッセージを印象的に伝えるのにも適しています。
企業が抱く価値観やビジョン・使命を広め、消費者と感情的なつながりを築けるのです。また、ロゴやカラースキーム、BGMをそろえて一貫性あるブランディングも実現でき、認知度の向上にも効果的です。
リッチメディア広告のデメリット
一方、リッチメディア広告にはどのようなデメリットがあるのでしょう。
【デメリット①】広告出稿費が高額
まず、広告出稿費が高額になる点です。リッチメディア広告の掲載には、静的広告と比べて出稿料が高いケースが多いのです。
加えて、高品質の広告スペースや動画インベントリへのアクセスのため、追加のプラットフォーム料が請求されることもあります。定期的なメンテナンスと更新にかかる費用にも考慮する必要があります。
【デメリット②】製作技術が必要
高品質の動画、アニメーション、デザインの制作とプログラミングの設計が必須であり、高度な技術とリソースが必須な点もデメリットです。また、多様なプラットフォームやデバイスに合わせて入稿の形式を最適化する必要もあります。
専門知識を有するプロのチームや制作会社に依頼する場合も含めて、全体の費用と時間をよく検討しましょう。
【デメリット③】突然音がなる・動画が再生されることに嫌悪感を持つユーザーも
突然音がなる・動画が再生されることに嫌悪感を持つユーザーがいる点も覚えておきましょう。不快感を抱いた人は広告を閉じたりブロックを設定したりするため、出稿費を無駄するばかりか企業イメージを損なう結果にもなりかねません。
これを防ぐには、閲覧者に音声や動画の再生有無を尋ねる選択ボタンを表示するなどの対策を講じてください。
リッチメディア広告を簡単に制作できる【Google Web Designer】
Google Web Designerは、リッチメディア広告を制作できる無料ツールのひとつです。PCにインストールすると、専門知識が少なくても比較的容易に作成できます。
既成のレイアウトからカスタマイズも可能で、動画や画像、インタラクティブボタン、アニメーションを組み込めるほか3Dコンテンツも作成できます。さらに、スマホやタブレットなど様々なデバイスに適応するレスポンシブデザインにも対応しています。
費用をかけずに始められる、おすすめのツールです。
過去の制作実績・成功事例を閲覧できる【Rich Media Showcase】
同じくGoogleが提供するRich Media Showcaseのページでは、過去のリッチメディア広告の制作実績と事例を閲覧できます。
絞り込み機能を使うと、異なるフォーマットやカテゴリ、業界別にリッチメディア広告の事例を表示可能です。また、キーワードを入力し、自社の商品や目的と関連性が高いクリエイティブなアイデアやデザインのヒントを検索できます。
最新版でないものも含まれているので注意が必要ですが、これからリッチメディア広告を制作する際の参考として応用できる情報が満載です。
よく使われているリッチメディア広告の種類・表現
最後に、使用頻度が高いリッチメディア広告の種類・表現をまとめました。
App Install
アプリストアの検索結果やSNSのタイムラインなどに表示される、アプリのダウンロードを促進する広告です。通常はクリエイティブコンテンツとインタラクティブ要素、インストールボタンを搭載しています。
ターゲティング機能で特定の顧客セグメントにアプリの魅力をアピールし、ダウンロードと利用を促すツールです。
Cuecard
Cuecardは、スライドショーやカード形式で情報を簡潔に伝えます。画面をスワイプ・クリックすると次のコンテンツに移動する仕様のため、閲覧者の行動を促します。
視覚的要素やテキストを駆使してストーリーを伝え、製品やサービスに関する情報を提示するのに適しています。タップしやすいスマホやタブレット向けに多用されます。
Panorama
閲覧者に360度の視覚体験を提供します。動画と静止画を組み合わせて制作され、ユーザーは画面操作により全方向からコンテンツを見られます。
インタラクティブ要素も取り入れて臨場感・没入感のある広告体験を提供できるため、観光業やエンターテインメント業の告知に最適です。モバイルデバイスで最も効果を発揮します。
Dynamic Remarketing
ユーザーのサイト閲覧履歴を基に、個別の広告を提示する形式です。リアルタイムでユーザーの行動データを分析し、特定の製品を閲覧したことを踏まえて、関連するアイテムや価格など適切な広告を生成・表示します。
オンラインショップを展開している場合に有益で、再訪問とコンバージョンを促進するのに効果的です。
In-stream video
既存の動画コンテンツの前後や途中に挿入・再生される、オンラインビデオ広告の一種です。Youtubeなどの配信プラットフォームを活用します。クリック後に詳細ページを表示し、関連サイトに誘導することも可能です。
もともとユーザーが興味を持って見ている動画に連動させて、共通の視聴者層をターゲットにすることができます。
parallx
視差効果を利用した形式です。スクロールに合わせて前後のレイヤーを異なる速度で移動させ、奥行きや立体感を演出します。Webサイトのランディングページなどに多用される、スクロールエフェクトを利用した広告です。
自動再生動画と異なり、利用者の画面操作によって表示要素に動きが生まれるため、不快感を与えずに興味を引くことができます。
Swirl for Display & Video 360
Googleの広告プラットフォームで提供されている、静止画や動画を双方向型の3D要素に変換した形式です。ユーザーが製品を自由に回転させ、ズームイン&アウトしたり詳細を探索したりすることが可能です。
広告主に対して視認性やクリック率などのパフォーマンスデータを提供しているため、広告の効果を適宜評価できる点も有益です。
まとめ
デジタルデバイスが多用される現在の市場で、高い訴求効果のあるリッチメディア広告。無料で制作可能なツールもあるので、ぜひお試しください。