新聞広告やチラシなど、紙媒体にはさまざまな種類や特徴があります。広告媒体を選ぶ際には、紙媒体の特徴を把握して効果的なプロモーションを展開しましょう。
この記事では、紙媒体の種類、特徴、メリット・デメリットなど、紙媒体について簡単に解説します。
目次
紙媒体とは?意味や役割を解説!
紙媒体とは、新聞やチラシ、雑誌など「情報を伝える、紙に印刷されたもの」を指します。
Web媒体の広がりとともに、近年では紙媒体は縮小傾向と思われがちです。 しかし、Webと比べて記憶に残りやすい、情報を保持できるといった利点もあり、各媒体の特徴を活かしたプロモーションは効果的ともいわれています。
紙広告媒体の種類と特徴
紙広告媒体にはさまざまな種類があり、信頼度、ターゲット層、リーチ範囲、情報量、形状などに違いがあります。
代表的な紙媒体について、それぞれの特徴を解説します。
新聞
新聞広告の最大の魅力は、信頼が得られやすいことでしょう。
新聞は社会の出来事を報道する定期刊行物です。報道のプロフェッショナルが作成しているため、間違いは許されません。
また一口に「新聞」と言っても、一般的な日刊の全国紙・地方紙の他に、隔週で発行されている媒体や特定の業界で読まれている専門紙など、様々な新聞があります。 また、公官庁では新聞掲載記事は成果物としての価値が高く、記録に残りやすいのも特徴です。
新聞媒体は、特に中高年~シニア層までを中心に情報を届けたい場合に有効です。
チラシ
チラシは1枚刷りの印刷物の事を指します。ビラ、フライヤーなどとも呼ばれ、情報を届けたい範囲を絞ってアプローチできることが特徴です。
折込チラシの場合は新聞にはさみ込んで一緒に配布されます。新聞掲載よりも費用が安く、特定の地域に絞って配布することが可能。
ポスティングチラシは各家庭のポストへ直接配布する広告です。折込チラシとは異なり、新聞を購読していない家庭にも届けられます。また「〇〇町1丁目~3丁目まで配布」といった、範囲を絞って配布できるため、ピンポイントで情報を届けたい場合に効果的です。
雑誌
雑誌広告はターゲットを絞り、狙い撃ちで情報を届けることに優れています。インターネット広告と比べ、雑誌はターゲット層や読者の傾向が明確なため、読者の関心、属性、趣味などを絞ってターゲティングが可能です。
届けたい情報に合った雑誌を選び、裏表紙や誌面に広告を入れたり、タイアップ記事として商品を取り上げてもらうなど、多彩な広告展開ができます。
雑誌広告は読者との親和性が非常に高く、高い広告効果が見込めるでしょう。
フリーペーパー
フリーペーパーは無料で配布される、雑誌のような媒体です。美容や求人、飲食店情報などのテーマに沿って地域に根差した内容で制作・発行されています。
配布エリアの近隣情報やイベントへの集客など、特定の地域に絞って情報を届けたい場合に効果的でしょう。
一方でフリーペーパーは、駅やコンビニなどに設置して読者に手に取ってもらう「待ちの戦法」という点がデメリット。そのため、狙ったターゲットに届けるまでの工夫が必要になります。
DM(ダイレクトメール)
DM(ダイレクトメール)は、企業や団体から見込みのあるお客様に向けて送る広告です。
電子メールを使用したDMもありますが、紙媒体のDMは葉書や封書で送られ、特定の「あなたに」送るため、特別感を演出することができます。
封書の場合は、受け取った方に開封してもらえるかが鍵です。思わず開封したくなるよう工夫をすることで、広告効果を高めることができるでしょう。
ポスター
ポスターは大判の紙に印刷された広告で、視覚的なインパクトが大きく、何度も目に入ることで印象付けやすい媒体です。
駅やバス停、市役所や郵便局といった生活の中で立ち寄る場所には、多くのポスターが掲示されています。 あらかじめ1日の利用人数や接触数をリサーチすることで、不特定多数の中でもある程度の効果を予測することが可能です。
リーフレット・パンフレット
リーフレットは1枚の紙を折って作られた媒体で、かばんやポケットに入れて持ち歩きやすいという点が特徴です。二つ折り、三つ折りなど、何種類かの形状の工夫が可能です。
一方、パンフレットは複数の紙を綴じて作られたもので、デザインの自由度が高いことが特徴です。ブランディングや商品説明など、じっくり読んでほしい場合に向いています。
紙媒体広告のメリット
紙媒体広告のメリットを解説します。
【紙媒体のメリット①】読みやすく、記憶に残りやすい
紙媒体は一覧性・視認性に優れているため、視界に入る範囲を予測して情報を載せることが可能。
Web媒体は、閲覧するデバイスによって画面のサイズに違いがあり、多くの場合、スクロールさせなければいけません。 また、短期記憶には電子書籍の方が向き、長期記憶には紙の本の方が優位性があるという科学的な研究結果もでています。
印象的に記憶に残したいときには、紙媒体がおすすめです。
【紙媒体のメリット②】保存性・再読率が高い
紙媒体はモノとして手元に残るため、「とっておく」「家に持ち帰る」など保存してもらいやすい媒体です。再び読み返すこともできるし、例えば社内の他のメンバーが目にしたり、家族の誰かが手に取ることも期待できるでしょう。
一方でWeb媒体は画面を閉じてしまうと、再度見ることはあまりありません。その点、紙媒体は手元にあるものを確認すれば、すぐに再読が可能です。
【紙媒体のメリット③】信頼度が高い
一度印刷したものを修正するには膨大な時間と手間がかかります。そのため紙媒体の作り手は、情報の正確さや内容を時間と人員を導入して、入念にチェックします。しかしインターネット上のWeb媒体は玉石混交で、信頼性に欠ける内容も多く存在しています。
また情報化社会といえども、Web媒体よりも紙媒体を信頼する人が多いのが現状です。
紙媒体広告のデメリット
紙媒体広告のデメリットを解説します。
【紙媒体のデメリット①】リーチ範囲に限界がある
Web媒体ならばインターネット利用者であれば、際限なく閲覧可能です。しかし、紙媒体は発行部数や枚数によって物理的な限界があります。 例えばチラシを100枚印刷すれば100人に配ることはできますが、101人以上に配ることはできません。100人から拡散される範囲も限られてしまいます。
どのくらいの人まで情報を届けたいか、リーチ範囲を検討して媒体を選択しましょう。
【紙媒体のデメリット②】印刷後の修正は難しい
紙媒体は一度印刷をしてしまうと修正に時間と費用がかかるため、印刷後の修正は困難です。
Web媒体の場合には、間違いをすぐに修正・訂正することが可能ですが、紙媒体は一定の時間と費用がかかってしまいます。訂正作業や配りなおす労力も相当なものです。
情報の正確さはもちろん、誤字・脱字や校正、発色の確認なども入念にするとよいでしょう。
【紙媒体のデメリット③】発信できる情報量に限りがある
掲載できる情報量は限界があります。例えば新聞広告であれば広告サイズが決まっており、パンフレットやチラシであれば紙面の量(ページ数)という物理的な印刷範囲が決まっています。Webは極端にいうと、無限に情報を載せることができますが、紙媒体は有限です。
載せるべき情報を厳選し、洗練された紙媒体を作るよう心がけましょう。
紙媒体広告の将来性。今後はどうなる?
インターネットが普及するにつれて「紙媒体は消滅するのでは?」と言われてきました。しかし、紙媒体は健在です。今までも各々の特徴やメリットを活かしデメリットを補うように、他の媒体と共存してきました。
紙媒体と他媒体の相乗効果を期待した広告展開には、チラシやポスターにQRコードを記載してWebへ誘導する手法や、テレビCMで「詳しくは明日の折込チラシで!」と呼びかけるなど、連携することで、広告効果をより高めることが期待できるでしょう。
紙媒体と他媒体の連動型広告プロモーションは、もはや当たり前といっても過言ではありません。 ターゲットを明確に定め、「紙媒体のほうが効果的か」「他媒体も併用するほうが効果的か」などを検討することが重要です。
まとめ
紙媒体の種類や、紙媒体の持つメリット・デメリットについて解説しました。 今後も紙媒体ならではの強みを活かしながら、Web媒体と共存していくことが予想されます。 紙媒体の特徴をふまえつつ、ターゲットや広告の目的を明確に設定し、より効果的なプロモーション展開を検討してください。