主要なマーケティング活動のひとつであるポスティング。ビラやチラシなどの印刷物を、ターゲットとなる特定の地域の郵便受けなどに直接投入・配布する広告方法です。
この記事では、ポスティングのコツから最適な時間帯の選定、さらには成約率・集客率とレスポンス率の重要性について詳しく解説します。ポスティングは、効果的なマーケティング手法として広く活用されていますが、その成功は様々な要素によって左右されます。
本記事を通じて、これらの要素を理解し、自社のポスティング戦略をより効果的に実行するための知識を得ることができます。それでは、一緒にポスティングの世界を探求していきましょう。
目次
ポスティングのメリット・デメリット
まずは、ポスティングを行うメリットとデメリットについて簡単にご説明します。
ポスティングのメリット
ポスティングには、特定の地域やコミュニティに直接情報を発信し、関心を持つ人々に効果的に広告や情報を伝えられるというメリットがあります。その地域の特性やニーズに合わせたメッセージを伝え、地域住民との関係構築や顧客獲得を期待できるのです。
自宅の郵便受けに投入されたビラやチラシは目に留まりやすく、鮮やかなデザインとキャッチコピーにより視覚的に注意を引くことができます。何より、他の広告手法に比べて低コストで実施が可能な点も特徴です。
ポスティングのデメリット
ポスティングは配布場所が限定されるため、リーチの範囲が限られます。また、天候不良、破損、盗難などにより情報が失われる可能性があり、持続的な発信や更新が難しい点もデメリットです。
さらに、受信者の絞り込みが難しく、特定の属性や興味関心に基づいたマーケティングは制約されます。この他にも、大量の印刷物を使用することで環境に影響が及ぶことも考えられ、配慮した方法を模索する必要もあります。
反響率が高いポスティングを行う9ポイント
反響率向上に効果があるポスティングを行うための必須の9つのポイントを見てみましょう。
1.ポスティングの目的を明確に
ポスティングを実施する際は、まず目的を明確にしましょう。商品やサービスの宣伝、イベントやプロモーションの告知、ブランドの認知度向上、コミュニティへの参加促進など、そのポスティングで伝えたい内容をはっきりさせることが重要です。
目的を明確にすることで、最も適したメッセージやデザイン、キャッチコピーを効果的に考えられるほか、対象となる配布場所や時間、ターゲットの選定を決定できます。
2.ターゲットを選定しよう
ポスティングの目的が明確になったら、それに合わせたターゲットを選定しましょう。人々の行動パターンや関心、ニーズを分析し、ターゲット層が多く住んでいる地域や関連施設がある場所、効果的な配布先を決定するのです。
ターゲットの選定はポスティングの成功に大きく影響するため、慎重な計画とデータに基づいた意思決定が求められます。対象者のニーズや関心に合致したポスティングを行うことで、効果的な広告展開と訴求を実現できます。
3.ポスティング配布業者を選定
3番目に、ポスティング配布業者を選定します。コストの見積もりはもちろん、過去の実績や顧客の評判・信頼性、対象とするエリア、配布方法、配布担当者のトレーニング体制、品質管理状況、ポスティング後のレポート・分析の提供の有無といった点を考慮しましょう。
これらのポイントが貴社の予算およびニーズと希望に合致するかを検討することで、効果的かつ信頼性の高いポスティング配布業者を選ぶことができます。
4.「読みたくなる」デザインの工夫
ポスティング物は、受け取った人にしっかりと読んでもらう必要があります。まずは目を引く鮮やかなデザインや視覚的な要素を活用しましょう。色彩やイメージ、テキストの配置などに注意を払い、ビラやチラシが視覚的に魅力的で興味を惹くものとなるよう工夫してください。
また、短く簡潔かつ効果的なキャッチコピーを作成しましょう。興味を引く言葉や具体的なメリット、特典(オファー)を伝えることで、受け手の関心を喚起することができます。
5.オファー(特典)をつけて反響率アップ
ポスティングのオファー(特典)とは、配布物を通じて受け手に提供される付加価値や特別な利益のことを指します。クーポンやサンプル、割引、贈呈品、限定品、特別会員特典などが一般的な例です。
特典は受け手の興味や関心を引き、参加や購買の意欲を高める役割を果たします。そのため、ポスティングの効果すなわち反響率を高める有力な手段と言えます。目的や予算、ターゲット層に合わせて適切なオファーを設定してください。
反響がいいオファーの例)
- お得感を提供し、購買意欲を高める割引クーポン
- 商品やサービスの魅力を体験させ、興味を引く無料サンプル
- 消費者に感謝を伝えるプレゼント
- 希少性や緊急感を生み、購買行動を促す限定品
- キャンペーンへの参加を奨励する応募特典
6.ポスティングを行う曜日・時間帯も重要
ポスティングを行う曜日と時間帯はその広告効果に大きく影響します。ターゲット層の行動パターンを把握し、効果の高い時間帯を選ぶことが重要です。
一般的にポスティングに適した時間帯は朝~午後1時ですが、ターゲットにより適切な時間帯は異なります。例えば、ファミリー層は14〜16時、高齢者層は午前中、単身者層は帰宅時間に当たる18〜20時が効果的と言われています。騒音クレームが起きたり、不審者に間違われるリスクがある早朝・深夜は避けましょう。
7.効果測定は必須!
効果測定により、ポスティングの実際の成果や反響率を可視化でき、広告戦略の改善や投資収益率の把握に役立てることが可能です。
効果測定はデータ基盤の意思決定に欠かせません。アンケート調査、ウェブトラッキング、フィードバックの収集、クーポンの利用状況や販売データの分析といった手法が活用されます。定期的・継続的に効果測定を行い、データに基づいた戦略の改善や予算配分を行うことで、その後のポスティングの効果を最大化できます。
反響率の計算方法
反響率は「反響数÷配布数×100」で算出します
反響率の計算例)
8万枚のビラ配布で8人から反響があった場合 : 8÷80,000×100=0.01%
8.ポスティング広告の”カイゼン”
期待した効果が出ない場合は、配布地域を10km圏内、徒歩10分以内など、さらに具体的にセグメント化しましょう。また、戸建・軒並・事業所・集合住宅など配布先を限定すると良いでしょう。
掲載情報の明確さや目を引くデザインはもちろん、チラシの場合は折り方や紙の形状を独特にするのも効果的。保管率・開封率をあげるために、スクラッチ加工や特殊折り、間違い探しなどゲーム性を取り入れてみてください。また配布業者を変更するのも有効です。
9.ポスティングは最低3回の継続がおすすめ
ポスティングには「最低3回は継続」という、セオリーがあります。同じ予算でも、1度で広範囲に配布するのではなく3度に分けて同じエリアに配布する方が効果的とも言われます。
1度目には読まずに捨ててしまった人も、2度目3度目になれば手に取ってくれるもの。できれば1~2週間に1度の頻度で3回以上繰り返すと告知内容の認知度が高まり、見込み客に印象を残すことができます。
まとめ
ポスティングで効果的に情報を発信するには、目的や対象、場所、時間帯、特典などを考慮し総合的に検討することが重要です。しっかり計画を立て、実施するようにしましょう。