皆さんは、「オウンドメディア」という用語をご存知ですか?メディアに関する事柄だとはわかっても、実はよくわかっていないという方も多いかもしれません。
この記事では、今さら聞けないオウンドメディアについてわかりやすく簡単にご説明します。
オウンドメディアとは?意味と特徴を解説!
オウンドメディア(Owned Media)とは、特定の企業が「所有=Own」し「運営する媒体=Media」のことです。
一般的には、自社運営のWebサイトやブログ、SNSアカウント、ニュースレター(メールマガジン)、ポッドキャスト、アプリ、動画配信チャンネルなどのデジタルプラットフォームがこれに相当します。
企業メッセージを消費者に広く伝え、宣伝・啓蒙活動と情報提供を行うために最適で、今や円滑なコミュニケーションを図って長期的な関係を構築&維持するために活用される重要なメディアとなっています。
オウンドメディアとホームページ・公式サイトの違い
オウンドメディアは、コンテンツマーケティングにフォーカスしています。目的は、顧客と密接に交流し、企業への信頼を高めるため。
ホームページや公式サイトは、主に企業情報および製品やサービスの紹介に注力しており、問い合わせなど顧客対応をスムーズにするために設計されています。
どちらもオンラインでの露出度・知名度向上のために不可欠ですが、情報発信の目的とコンテンツの性質が異なります。
トリプルメディアとは?
トリプルメディア(Triple Media)とは、3つの媒体を組み合わせてキャンペーンや広告を展開することを指します。一般的には、自社所有の「オウンドメディア」、広告料金を支払う有償の「ペイドメディア」、顧客や第三者からの口コミや評価を獲得して得られる「アーンドメディア」に分類される媒体を用います。
3チャネルを駆使することでマーケティング活動の効果を高め、企業知名度と顧客忠誠度を向上させる手法です。
ペイドメディア
ペイドメディア(Paid Media)とは、企業が広告料金を支払って宣伝スペースを確保する有償のチャネルやプラットフォームのことです。
広告主は、特定の商品やサービスの認知度を高めるためにぺイドメディアを活用し、ターゲットとする消費者に広くリーチすることができます。
ペイドメディアの種類
- マスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)
- 街頭や駅構内のポスター
- Webメディアのバナー
- 検索エンジンの宣伝スペース
- 動画配信サイトやアプリに挿入されるCM など
アーンドメディア
アーンドメディア(Earned Media)とは、顧客や第三者の自発的な投稿によって獲得するに至った宣伝スペースを指します。
企業が料金を支払って流す情報ではないため、視聴者からの信頼が高く、広告主のコンテンツに対する消費者の反応や評判を知ることができる重要な要素でもありす。
アーンドメディアの種類
- 購入者による口コミ、評価
- ユーザーレビュー
- ブログ投稿
- SNSメディア上の共有
- ニュース記事
- プレスリリース
- 専門家のインタビュー など
オウンドメディアと他のメディアをどう組み合わせる?
オウンドメディアは、他の媒体と組み合わせることでさらに効果を発揮します。各メディアの特長を理解し、強みを生かしつつ弱みを補い合うように展開しましょう。
例えば、オウンドメディア用に作成したブログ記事や動画・画像などを基に、テレビや街頭のペイドメディア広告を実施すると、相乗効果を最大化できるでしょう。
それぞれを個別の広告メディアとして扱うのではなく、効率的に予算と人材を分配し、有益なコンテンツを共有することで、一貫性のあるマーケティング活動として統合的な戦略を立てることが重要です。
オウンドメディアでできること。目的や運営上のメリット
それでは、オウンドメディアでできることは何か、その目的や運営上のメリットを5つ解説します。
【目的①】顧客との接点を持てる
消費者にとって興味・関心が高いトピックを提供することで、対話を深められます。コメントの収集・アンケートの実施も簡単に実施することができ、消費者のニーズや要望に耳を傾け、真摯に応える姿勢をアピールできます。
顧客同士の交流の場を提供することで、コミュニティを作ることも可能です。
【目的②】ブランディングができる
自社で直接運営・管理するオウンドメディアでは、一貫したメッセージをタイムリーに発信でき、効果的で統合的なブランディングを実現します。
特定の商品やサービスの広告宣伝にとどまらず、企業の歴史やモットー、価値観、使命、社会活動などを広めることで、ブランドとしての認知度を高め、消費者にアピールできるのです。
【目的③】商材や業界に対する幅広い情報を発信できる
比較的制約が少なく、無制限のコンテンツスペースを利用できるオウンドメディアでは、商材や業界に関する幅広い情報を発信できます。
商品やサービスの詳細はもちろん、専門知識、利用ガイド、最新トレンド、新商品のリリース発表など、消費者にとって有意義で興味深い情報を随時伝えることが可能です。
【目的④】閲覧履歴でターゲティングができる
オウンドメディアから集めた閲覧履歴のデータを分析・活用することで、個々の顧客に特化したコンテンツを提供でき、効率的なターゲティングが実現します。
消費者にとって関心が高い話題や製品にフォーカスしてコンテンツを作成する他、過去に購買済みの顧客へはリピート特典を提供したり、関連商品のクロスセルを展開するなどの戦術を展開できます。
【目的⑤】サイト運営によるマネタイズが期待できる
オウンドメディアでは、他社・他サービスの広告掲載を掲載したり、アフィリエイトリンクから他サービスの販売を紹介する等により収益を得ることが可能です。
多様な収益源をオウンドメディアでは創出でき、関連企業のスポンサーシップや提携を受けられる機会にもなります。
オウンドメディアの注意点
オウンドメディアの活用時には、以下のような注意点もあります。しっかり抑えておきましょう。
SEO対策は必須
SEO対策(=検索エンジン最適化)は、オウンドメディアの運営に必須です。GoogleやYahoo!検索による掲載順位を上げて、トラフィックを増やすために欠かせない活動だからです。また、コンテンツの改善やユーザーエクスペリエンスの向上にも役立ちます。
SEO対策を徹底することでオンライン上での影響力を高め、オウンドメディアの成功を後押ししましょう。
短期間で効果が出ない
オウンドメディアの運営は、定期的に魅力ある情報を発信する適切なコンテンツマーケティングにより、読者やフォロワーを増やして、長期に渡って知名度を構築していく必要があります。
成果を出すためには、忍耐強く持続的な戦略的アプローチを策定してください。
立ち上げ時、運営時など手間やコストがかかる
Webメディアはドメイン登録やサーバー費用が発生し、セキュリティ対策も必須です。さらに高品質なコンテンツの制作と更新、SEO対策、顧客対応など、専門家や専属の担当者が欠かせません。
こうした必須のリソースを踏まえて、オウンドメディアを運営しましょう。
オウンドメディアを運営・活用時のコツやポイント
最後に、オウンドメディアを運営&活用する際のコツやポイントをまとめました。ぜひご参照ください。
【コツ1】ユーザー目線にたった情報提供・UIを意識する
ユーザーにとって直感的に使えるデザインとわかりやすい構成、視覚的に一貫性のある表示、簡単にアクセスできるフォームやアクションボタンなどが好まれます。
さらに、利用者からのフィードバックを反映させ、ユーザーエクスペリエンスを高めましょう。
【コツ2】導線は正しく貼る
オウンドメディアの目的と対象に合わせてコンテンツを作成し、訪問者を目的地点へスムーズに誘導すしましょう。
そのためにはユーザーの動作を想定してレイアウトを定め、ナビゲーションバーやサイドバー、フッターを活用する他、ペイドメディアなど外部からの誘導リンクを貼るなど、適切な導線の配置が鍵となります。
【コツ3】検索キーワードを抑えた記事ページが作れているか
検索キーワードは、適切な単語を組み込む必要があります。
しかし多用されている検索ワードをただ並べるだけでは、SEO対策にはなりません。読者にとって違和感のないコンテンツを提供することで初めて適切なSEOが可能となります。これにより、リピーターを増やし、優れたオウンドメディアの展開が実現できるのです。
まとめ
上手に活用できれば、高いマーケティング効果を望めるオウンドメディア。ぜひ導入をご検討ください。